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医学部・歯学部News

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歯学部は魅力的な学部 ~将来性と社会的使命にあふれた進路選択~

目次

 

 

1.はじめに:歯学部のイメージは今どう変わっている?

 

 

かつて「歯学部=飽和状態」「歯科医師が多すぎる」といったイメージが語られた時代がありました。しかし、今、その状況は大きく変わっています。
実は現在、歯学部は「将来性」「安定性」「社会的ニーズ」の観点から再び注目されている学部です。高齢化社会の進展や医療の地域偏在が進む中で、歯科医師はこれまで以上に求められる存在となっています。

こういったことを受けて、すでに歯学部受験では志望者は増加傾向になっています。

 

 

2.歯科医師の将来に迫る人手不足の現実

 

 

日本国内では、2022年を境に歯科医師の総数が減少に転じました。統計開始以来、それまで一貫して増加していた歯科医師数が、いよいよピークを迎えたのです。背景には、国家試験の合格者減少、後継者問題、高齢化、地域偏在など、さまざまな要因が絡んでいます。

 

 

3.歯科医師が不足する6つの理由

 

 

歯科医師不足の現実を示す主な理由は以下の通りです。

 

1)新しく誕生する歯科医師数が大幅に減少

 

 

2001年の歯科医師国家試験合格者数は3,125人でしたが、2024年には2,060人まで減少しました。年間で1,000人以上の減少は極めて深刻です。
新しい歯科医師数が3分の2まで減っていますので今後、歯科医師が不足することは明らかです。

 

2)後継者不在の歯科医院が約9割

 

 

日本歯科総合研究機構の歯科医院管理者を対象にした調査によれば、歯科医院の88.5%が「後継者未定」または「予定なし」と回答しています。院長の高齢化が進む一方、次世代の担い手が不足しています。
このうち、将来の継承について「予定なし」とした歯科医院管理者は52.5%で、半数以上が「自分の代で終わり」としています。歯科医院の減少も具体的になっています。

 

3)若年層に女性歯科医師が急増

 

 

厚生労働省の「医師・歯科医師・薬剤師統計」によれば、29歳以下の歯科医師では、女性の割合が48.7%とほぼ半数に達しています。また、30代の歯科医師では女性比率は37.7%となっています。
女性歯科医師は、出産・育児による一時的な離職または完全な離職が多く、安定した人材供給に影響を与えます。

 

4)高齢歯科医師が多数存在

 

 

同じ厚生労働省の「医師・歯科医師・薬剤師統計」を見ると、医療施設に従事する歯科医師のうち、70歳以上の歯科医師が全体の12.6%(約1万2,800人)を占めており、今後数年で大量引退の時期を迎えます。

 

5)「無歯科医地区」が全国に784地域

 

 

地域による歯科医師の偏在が顕著で、地方では深刻な人手不足が進行中です。

 

6)在宅歯科医療の供給不足

 

 

高齢者の増加に対し、在宅歯科医療の対応率はわずか9.9%。歯科医院に通うことの出来ない高齢者が急増する中、訪問歯科診療の体制整備が急務で、ここでも歯科医師が必要とされています。

 

 

4.政府方針で歯科医療はさらに注目される

 

 

 

こうした現状を受けて、国も動き出しています。2022年、政府は「骨太の方針」に「国民皆歯科検診の実現」を盛り込みました。これは、国民全体が定期的に歯科検診を受ける体制を整え、口腔から全身の健康を守ることを目的とした政策です。

 

 

この動きは、歯科医療が単なる“虫歯治療”にとどまらず、「予防医療」「健康寿命の延伸」「医療費の削減」といった社会全体の課題解決に寄与することが明確に認識された証といえます。
つまり、歯科医師の役割は今後ますます拡大し、政策レベルで支えられる時代に突入しているのです。

 

 

5.歯学部を選ぶことの5つのメリット

 

 

 

5-1. 専門性の高い国家資格

 

歯科医師は国家資格であり、高い専門性と社会的信頼を兼ね備えた職業です。医療人として確かな知識と技術を身につけられる点は、大きな財産となります。

 

 

5-2. 独立・開業の可能性

 

将来的に自らの歯科医院を持ち、地域に根ざした医療を提供することも可能です。働き方や経営スタイルを自分自身で設計できるのは、医療職の中でも魅力的です。

 

 

5-3. ライフスタイルに合わせやすい働き方

 

歯科診療は基本的に予約制で行われるため、一日のスケジュールを立てやすく、急患対応が少ない傾向にあります。勤務医・パート・非常勤・訪問専門など、働き方の選択肢が幅広く、自分の生活スタイルに合った働き方が可能です。

 

 

5-4. 女性にとって働きやすい職業

 

歯科医師は、出産や育児で一時的に離職しても再就職しやすいことから、女性にとって特に適した職業です。パートタイムや時短勤務、非常勤など、柔軟な働き方が可能で、家庭と仕事を両立しやすいのが大きな魅力です。
また、女性歯科医師向けのネットワークや支援制度も拡充しており、長期的なキャリア形成がしやすい環境が整いつつあります。

 

 

5-5. 医療・福祉の未来を支える存在

 

歯科医療は口腔の健康を守るだけでなく、全身の健康維持にも深く関わります。高齢化の進行に伴い、歯科医師は医療・福祉の現場でも重要な役割を担う存在となっています。

 

 

6.歯学部が支えるのは「生活の質(QOL)」そのもの

 

 

 

歯科医師の仕事は、単に虫歯を治すだけではありません。食事や会話、笑顔といった人間の基本的な生活機能を支える、非常に重要な役割を果たしています。
さらに、歯周病が糖尿病や心疾患と関連することが明らかになりつつある今、口腔ケアは全身の健康管理に直結する分野となりました。

 

 

これからの時代、歯科医師は「生活の質(QOL)を支える専門家」として、非常に高いやりがいを持つと同時に、より高い評価を受ける職種になるでしょう。

 

 

7.まとめ:これからの時代にふさわしい学部

 

 

 

歯学部は今、社会に強く求められている学部です。高齢化や地域医療の再構築、在宅医療の拡大など、歯科医師に課せられる使命は今後ますます大きくなっていきます。
さらに、国が政策として歯科検診の重要性を打ち出したことにより、歯科医師の役割と価値はこれまで以上に社会的に認知されるようになりました。
高い専門性、柔軟な働き方、安定したキャリア、そして社会貢献。これらすべてを兼ね備えた歯学部は、まさにこれからの時代に最もふさわしい進路の一つといえるでしょう。
歯学部受験を考えると、歯学部の人気は「けして高いとは言えない」現状があり、現在の歯学部受験は「歯学部合格のチャンスの大きい」状態にあります。

 

 

現在の歯学部入試には、総合型選抜(AO入試)、学校推薦型選抜(推薦入試)、そして一般選抜(一般入試)と多様な歯学部入試が用意されています。具体的な試験内容も様々です。

 

 

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