【模試後が勝負】「解き直し」を最大限に活かすための正答率活用法
1.はじめに:模試を受ける意味とは?
模擬試験は、実力を測るだけのものではありません。
もちろん点数や偏差値が気になるのは当然ですが、模試の本当の目的は「弱点を発見して、それを克服すること」です。
今の自分は「何が出来て、何が出来ないか」を確認して今後の勉強に生かすことが模試の本当の意味です。
模試でいい成績を取ると気持ちいいでしょうが、そこで終わってしまっては学力の伸びは期待出来ません。「出来なかったことをやり直し、次に出た時には解けるようにする」これこそが学力を伸ばすことに繋がります。
模試を受けたあとに、何も復習しないまま次の勉強に進んでしまう。
これではせっかく受けた模試の意味が薄れてしまいます。
2.なぜ「解き直し」が大事なのか
模試を受けたあとは、「解き直し」こそが最も重要な学習です。
なぜなら、自分の間違いや弱点を深掘りできる絶好の機会だからです。
しかし中には、「全部やり直すのは時間がかかって大変」と感じる人もいるかもしれません。
そこで役立つのが、模試の成績表に記載されている「問題ごとの正答率」です。
問題ごとに「受験した人の何%が正解したか」が記載されています。
3.全部やらなくていい?効率的な復習法
全ての問題をやり直すのが理想的ではありますが、時間は限られています。
だからこそ、「解き直すべき問題」を絞って取り組むことが大切です。
実際の医学部受験、歯学部受験で合格するためには満点は必要ありません。合格点を取ればいいのです。つまり、「多くの人が解けない問題まで解けるようにする」ことは必要ありません。
模試の成績表には、各問題の「正答率(=全国で何%の受験生が正解したか)」が載っています。
これを活用することで、効率的に重要ポイントを押さえることができます。
4.正答率を使って「解き直すべき問題」を選ぶ
では、正答率をどう活かせばいいのでしょうか?
以下のような基準で判断すると効果的です。
正答率の
目安 |
あなたの
解答 |
解き直しの必要性 | 理由 |
70%以上 | 不正解 | 必ず解き直す! | 多くの受験生が正解=基本問題。落とすと差がつく。 |
40~70% | 不正解 | 解き直し推奨 | 実力差が出やすい。理解不足を補うチャンス。 |
30%以下 | 不正解 | 時間があればOK | 難問。今は焦らず基礎を優先。 |
5.解き直しのやり方:3つのステップ
ただ答えを写すだけでは意味がありません。
「なぜ間違えたのか」「どうすれば次は解けるのか」を考えることが大切です。
以下の3ステップで取り組みましょう:
ステップ①:原因分析をする
・知識が不足していた?
・ケアレスミスだった?
・問題文の読み違い?
・時間が足りなかった?
ステップ②:自力で解き直す
模範解答を見る前に、自分の力で正解にたどり着けるかを試す。
考え方の筋道をしっかり立て直しましょう。
ステップ③:解説を読み、今後の対策を決める
・同じミスを防ぐにはどんな練習が必要?
・どの分野に戻って復習すべき?
6.おわりに:模試を成績アップにつなげるコツ
模試の結果に一喜一憂するのではなく、「模試をどう活かすか」が合格へのカギです。
解き直しを習慣にできれば、受験本番で同じミスを繰り返すことも減ります。
模試のたびに「自分を一段階レベルアップさせる」気持ちで取り組んでください。
正答率という客観的なデータを使えば、効率よく復習でき、成績向上への道が見えてきます。
次の模試こそ、自分の成長を実感できるものになりますように!
模擬試験を受けている時は、いつもの勉強以上に集中しているはずです。ですから、模試で出た問題の解き直しは、いつもの勉強以上に記憶に残りやすく、解き直した問題は自分のものになります。
医学部や歯学部を志望する受験生の中に、模試を受けようとしない人もいます。
「悪い成績を取ったらやる気が出なくなる」などと言い訳をしますが、それでは現在の自分の姿を正確に知ることは出来ません。
模試でいくらいい成績を取っても、いくら悪い成績を取っても医学部入試、歯学部入試の合否には関係ありません。
現在の自分の弱点を知り、それを埋めて行くことが大切で、そのためのツールとして、ぜひ模擬試験を受けてください。